自称ギャンブルの女神 香港デモ現場で多額の現金盗難被害 マカオのカジノで指南役

香港各所で普通選挙の実現などを求めるデモ隊による道路封鎖が続いている。そんな中、11月15日の深夜、香港島のアドミラリティ(金鐘)地区でデモに参加していた女性から、多額の現場で現金が盗まれたとの通報が警察に入ったという。香港の日刊紙「アップルデイリー」が16日深夜、17日未明に配信した電子版で報じた。

被害を届け出た女性は42歳の呉(ング)さんで、自身が拠点にしているテントの中から8万香港ドル、8万人民元、8万マカオパタカ(総額日本円換算:約360万円)の現金と音楽プレーヤー、充電器などが無くなっているのに気づき、すぐに警察に通報したとのこと。現在、警察の刑事第8隊が窃盗事件として捜査を行っているというが、報道が出た16日深夜の時点で、まだ犯人は捕まっていない。

呉さんの話では、15日午後8時頃にデモ現場にある自身のテントを離れ、当日の深夜12時頃に戻ったところ、テント内に保管していた現金などが無くなっていたという。テントの入口は南京錠で施錠していたというが、何者かがテントを切り裂いて中に入った形跡があったという。

呉さんによると、自身はマカオのカジノで指南役として活躍しており、「カジノの女神(澳門東方不敗翠翠賭神賭后)」と呼ばれているという。多額の現金をテント内に保管していたことについては、マカオのカジノ業界に身を置く人間にとって、多額の現金を持ち歩くのは至って普通の行為だ、と話している。また、テント後方に設置した防犯カメラの映像も提供したとし、警察による真相究明を希望するとしている。

香港のデモ現場では、携帯電話や財布などを狙った盗難事件なども相次ぎ発生しているという。

多数のテントが並ぶ香港島・アドミラリティの道路封鎖現場(資料)=2014年10月18日—本紙撮影

多数のテントが並ぶ香港島・アドミラリティの道路封鎖現場(資料)=2014年10月18日—本紙撮影

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