訪マカオ旅客、1-11月累計8%増の2900万人=7割が中国本土から

マカオ政府統計調査局は12月26日、今年(2014年)11月の入境旅客数統計を発表。総数は前年同月比15%増の280万2373人(のべ、以下同)で、このうち日帰り旅客が全体の56%を占める156万2331人だった。

11月には、マカオグランプリ、マカオフードフェスティバル、国際カジノ見本市のマカオゲーミングショーといった各種大型イベントが開催された。また、香港の一部繁華街ではデモ隊による道路占拠が続いていた時期でもある。

今年11月の入境旅客の出身地別では、中国本土旅客が前年同月比28%増の197万5951人(うち個人旅行者は35%増の94万56人)、省市別割合では広東省が89万8373人、福建省が7万8196人と多かった。旅客総数に占める中国本土旅客の割合は前月から1.8ポイント上昇の約70.5%。その他では、韓国が4万1592人が8.0%増だった一方、香港が50万8122人、台湾が6万9625人、日本が2万5025人で、それぞれ2.8%、18.8%、8.9%減。なお、遠距離地区では米国が1万7653人、オーストラリアが8273人、カナダが7219人、英国が6402人で、いずれも減少となった。

11月の旅客平均滞在時間は前年同月から0.1日マイナスの0.9日、宿泊を伴う旅客の平均滞在時間は1.9日、日帰り旅行者は同0.2日。

今年1〜11月の累計入境旅客数は2898万5562人で、前年同期比8%増。このうち日帰り旅客が総数の53.8%を占める1558万4268人となり、前年の通年実績を上回った。旅客の出身地別では、中国本土が1961万3556人、韓国が50万7175人、日本が27万4945人で、それぞれ15.3%、18.5%、5.4%の増、一方、香港が588万836人、台湾が87万5603人で、それぞれ5.1%、4.3%の減少となっている。遠距離地区では、米国が2%増の16万6598人だった一方、英国が5万6400人、オーストラリアが9万6351人、カナダが6万4100人で、それぞれ0.7%、1.8%、5.1%の減となっている。

今年6月以降、マカオのカジノ売上は6ヶ月連続で前年割れとなっているが、旅客数は毎月前年実績を上回り、好調を維持している。このペースでいくと、年間入境旅客数は3000万人の大台を突破し、過去最高を更新する見通し。

現状、マカオの観光マーケットは、中国本土旅客への依存度が極めて高いとなっており、過度な依存に対する警戒感も根強い。マカオ政府では海外からの旅客誘致のためのプロモーション活動に力を注いでいるが、本土で高まるマカオ渡航ブームの勢いに全く追いつけていない。

中国本土からマカオを訪れる旅客の大半が利用する出入境施設、關閘ボーダーゲート(資料)―本紙撮影

中国本土からマカオを訪れる旅客の大半が利用する出入境施設、關閘ボーダーゲート(資料)―本紙撮影

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