マカオ司法警察局は12月29日午後、マカオ治安警察特警隊所属の警察官、陳容疑者（22歳、男）を未成年者に対する強姦、性的脅迫、性的虐待などの罪で逮捕、送検したことを明らかにした。容疑者は今年入隊したばかりの新人だったという。

マカオの日刊紙「澳門日報」や政府系放送局TDMなどが報じた。陳容疑者は、昨年（2013年）中頃から、SNSサイトで「女性モデル」に扮したアカウントを開設し、マカオの女子中高生をターゲットに「裸の写真を交換しよう」と持ち掛け、受け取った写真を使って学生らを脅し、人目につかないビルの階段や自宅マンションなどで淫らな行為に及んでいたという。被害に遭った学生の数は少なくとも9人で、年齢は14〜16歳。

また、警察が陳容疑者の自宅を捜索したところ、パソコンの中から1700点のわいせつ動画や画像ファイルが見つかった。このうち、161人分のファイル名にマカオの女子学生と思われる姓名が入力されていたという。警察では、すでに78人が実在することを確認済みで、心当たりのある学生に、警察まで連絡するよう呼びかけている。

マカオでも若年層の間でスマートフォンが広く普及しており、特に「フェイスブック」やLINEに似た機能を持つメッセージアプリ「ウィーチャット（微信）」の人気が高い。

マカオ政府で教育行政を所管する教育・青年局は29日、今回の事件について強い遺憾の意を表明するとともに、特別対策チームを編成して対応していることを明らかにした。