マカオの老舗ホテルで今世紀最大の違法売春事件=管理役6人逮捕、「回遊魚」96人拘束
- 2015/1/12 9:39
- 社会・政治
マカオ司法警察局は1月11日午後8時に緊急記者会見を開き、マカオ中心部にある老舗ホテル、ホテルリスボアを舞台にした違法売春事件に絡み、管理役の男女6人を逮捕、送検したほか、フロアを巡回しながら客に声を掛ける営業スタイルから「回遊魚」と呼ばれる違法売春を行っていた疑いのある96人の女を拘束し、事情を聞いていることを明らかにした。
マカオの日刊紙「澳門日報」や香港の日刊紙「東方日報」が1月12日付紙面で報じた。マカオの違法売春事件としては、1999年のポルトガルから中国への返還後、最大規模となる。
逮捕された管理役の男女6人はマカオ、香港、中国本土出身で、このうち5人がホテル職員で、およそ100室のホテル客室を「営業場所」として管理するなどしていたという。残る1名は、インターネットを使った「回遊魚」の女の人材募集などを担当していた。
拘束された「回遊魚」96人の年齢は20-27歳、このうち95人が中国本土出身、1人がベトナム出身。30人が不法上陸、偽造旅券による入境だったことも判明したという。
このグループは2013年から営業をしていたものとみられる。インターネットで「回遊魚」の女を募集し、15万香港ドル(日本円換算:約230万円)の「入会金」、毎月1万香港ドル(約15万円)の「保護費」を女から徴収し、ホテル内での営業に便宜を図っていた。女らは男性客から1回あたり1500-5000香港ドル(約2万3000〜7万5000円)を受け取り、違法な性的サービスを提供していたという。司法警察局が関係先から押収したパソコンの中には2400人分の「回遊魚」リストがあることから、これまでに少なくとも4億香港ドル(約60億円)の売上を不法に得ていたものとみられる。
なお、逮捕された管理役の中にホテルリスボアのオーナー家族が1名含まれるとする報道もある。