小林製薬が中国から日本国内への生産回帰発表=香港で「日本製は安心」歓迎の声
- 2015/1/11 13:55
- 澳日関係
円安傾向が続く中、日本メーカーが中国から日本国内へ生産拠点を移す動きがみられることから、今後「メイド・イン・ジャパン(日本製)」の商品が増えるかもしれない。
香港の日刊紙「アップルデイリー」が1月10日の電子版で報じた。このほど、小林製薬が芳香除臭剤とマスクの生産ラインの一部を中国から日本国内へ移管すると発表した。同社の小林章浩社長によると、円安の進行により、海外生産をした場合にコスト高となることから、日本国内生産比率を高める決定を下したとのこと。また、今後、円安の更なる進行についても危機感を抱いているという。
小林製薬では、芳香除臭剤について、中国の工場から昨年(2014)年9月に稼働させた宮城県大和町の新生産ラインに移行を進め、今年の国内生産比率を前年から7%高め約85%とする計画。また、年内にもこれまで上海で生産していたマスクについて、愛媛県新居浜市の新施設に移管させるという。
小林製薬の商品は香港・マカオのドラッグストアやスーパーでも広く取り扱いがあり、テレビCMも放送されるなど、知名度の高いブランドといえる。アップルデイリーの公式SNSサイトでは、このニュースに対しておそよ2万件の反応が寄せられた。香港のユーザーからのコメントは、日本メーカーによる中国から日本への生産回帰を歓迎する声が大半を占めた。
「中国製の日本ブランドより、日本製の日本ブランドの方が良いに決まっている」
「少し値段が高くても日本製を選びたい」
「パナソニックも日本回帰を表明した」
「今後、小林製薬の商品を安心して買えます」
「世界中の企業が中国から自国回帰をすれば中国にとって大打撃だね」
「日本製という文字を見ると安心できる、中国製は心配」
「中国で大林製薬という偽物が出回りそう」
香港で「メイド・イン・チャイナ(中国製)」商品に対する警戒は高まっているとともに、日本ブランドや日本製に対するポジティブなイメージが根強いことも同時に垣間見ることができる。