ホテルガイド

マカオのホテル概況

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の夜景(資料)=2020年7月本紙撮影

2023年3月末現在、マカオには126軒のホテルがあり、提供客室総数は約3.9万室に上る。超豪華カジノリゾートホテル、欧米系有名ホテルチェーンによるスマートな高級ホテルから日本のシティホテル、ビジネスホテルに近いカジュアル、シンプルなものまで選択肢も幅広い。本ウェブサイトやホテル予約サイトを参考にしながら、旅行の目的や予算に応じてホテル選びをお楽しみいただきたい。

マカオはアジア有数の観光都市で、訪問旅客数も年々増加の一途。ホテル客室の平均稼働率はおよそ8割と高く、中でも等級の高いホテルに人気が集中する傾向にある。マカオのホテル宿泊料金は日曜から木曜が平日レート、金・土・祝前日が休日レートとなり、休日レートは平日の1.5倍から2倍以上に跳ね上がる。また、旅客の大半を占める中国、香港の連休シーズンやマカオグランプリ、クリスマス、春節(旧正月)といったイベント時期に合わせて休日レートと同水準、またはそれを上回る特別料金が設定される。なお、マカオのホテルを同クラスの香港のホテルと比較した場合、一般的に価格は低く、客室面積も広いため費用対効果は高いとされる。香港旅行がメインという場合でも、マカオでの宿泊を検討してみる価値はあるだろう。

ホテル選びのポイント(立地、エリア、その他)

無線LANが導入されたギャラクシーマカオのシャトルバス
無線LANが導入されたギャラクシーマカオのシャトルバス (c) Galaxy Entertainment Group

マカオに120軒以上あるホテルの中から、どのようにホテル選びをすればよいか。ガイドブックやホテル予約サイトを見ながら「立地」と「予算」を重視して選ぶという方が多いはずだ。ここでは、よりマカオならでは事情を踏まえたよりリアルな情報とともに、ホテル選びのポイントを紹介する。本紙厳選ホテルリストはページ下部のリンクから。

【立地】

マカオでは2019年末に新交通システム「マカオLRT」タイパ線が開業したことで、タイパフェリーターミナル及びマカオ国際空港とタイパ島、コタイ地区のホテルの間のアクセスが大幅に向上した。ただし、マカオ半島への乗り入れは実現しておらず、依然として路線バス、タクシー、そしてカジノやホテルが独自に運行する無料シャトルバスを利用する機会は多い。よって、ホテル選びにあたって無料シャトルバスサービスの有無は大きなポイントとなる。運行ルート数や出発頻度はそれぞれでかなり差があり、大型統合型リゾート(IR)ホテルが充実している傾向。

【エリア】

マカオでホテルが密集するエリアはマカオ半島中心部とコタイ地区。もともと山手線の内側の半分ほどの面積しかない(約33㎢)マカオとあって、マカオ半島中心部とコタイ地区の間はタクシーで15分程度の移動距離だ。マカオ半島中心部は古くからのマカオの商業の中心地で、かつ歴史的市街地区に近い位置にあるため、ホテルの外を徒歩で散策するには便利。また、至る所にショップやレストランが数多く軒を連ねる繁華街であり、かつ地元市民の生活の場にも近いため、マカオ独特の歴史と下町風情を味わうことができる。老舗から新しいものまでホテルの選択肢が多数あるのもマカオ半島。コタイ地区は2000年代に入ってから埋め立て造成された新しい街区。巨大リゾート施設が建ち並び、それぞれショッピングモール、コンベンション・エキジビションセンターなどを擁し、リゾート内で丸一日過ごすこともできる規模。豪華絢爛なリゾート巡りも新しいマカオの魅力となっており、マカオLRTタイパ線の開業により利便性も向上。コタイ地区のホテルは新しいものばかりで、設備も充実している。

【新旧・規模】

概して開業時期の新しいホテルの方が清潔感があり、設備も充実している。特に、水回りやインターネット接続環境でその差が顕著。古いホテルでもリノベーション(設備更新)をしているところもある。リノベーションの場合、全館リノベーションなのか、一部客室のみなのかをじっくりチェックする必要がある。また、ホテル規模の大小も判断材料になるだろう。

【ランク】

ホテルランクは3つ星以上の中から選択したい。同ランクに複数のホテルがある場合、上述したような基準をベースに絞り込んでいく。実は3つ星、4つ星、5つ星のホテル間で宿泊料金を比較すると、さほど大きな差がない場合も多い。少しの料金差であれば、より星の数が多く、開業時期が新しい施設を選ぶのがおすすめ。

【利用目的】

ビジネスで利用するなら、高速インターネットを利用でき、ビジネスセンターやミーティングルーム、打ち合わせに使える落ち着いたラウンジがあるといったホテルが便利。欧米系有名ホテルチェーンなどが候補に挙げられるだろう。女性同士やカップル、ファミリーでの旅行の場合、成人男性向けのサウナ(桑拿)やナイトクラブ(夜總會)を併設するホテルは避けた方がよいかもしれない。

【インターネット接続環境】

ビジネス、プライベート、どちらでマカオを訪れる場合も、インターネット接続は必須だろう。最近は高速インターネット接続無料を謳うホテルが多くなっている。ただし、無線LAN(Wi-Fi)がほとんどで、客室内に有線LANを備えるホテルは限られる。

マカオ新聞厳選ホテル

地元マカオに編集拠点を置く本紙ならではの独自リサーチにより、ビジネスまたはプライベートでマカオを訪れる最大公約数の日本人旅客が満足できるホテルを徹底調査。数多く存在するホテルの中から厳選し、個々の詳細情報を交えてエリア別に紹介する。ここでのセレクトの基準は清潔感、立地、サービス、設備面は当然のこと、第一印象やコストパフォーマンスの良さを重視したもの。

>>本紙厳選ホテルリストへ進む(マカオ半島 / コタイ地区 / タイパ島・コロアン島
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