中国本土からマカオへの越境自家用車を使った密輸事案1件摘発…中古スマホ約2千台発見

 澳門海關(マカオ税関)は5月7日、越境自家用車を利用した違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の状況を注視し、対策及び取り締まり強化して臨む中、同日未明に越境自家用車を使った中国本土からマカオへの中古スマートフォン密輸事案1件を摘発したと発表。

 税関によれば、港珠澳大橋マカオ側イミグレーションからマカオへ入境したマカオ・広東省ダブルナンバープレートを付けた自家用車1台について、リスク管理システムを通じた早期警戒アラートが反応したことから、税関職員が入境後の当該車両の追跡を行ったところ、マカオ半島の北区にある駐車場へ入って停車し、運転手の男が車両を降りて現場でカートを持って待機していた男と接触したところで制止し、積載物の検査を実施したとのこと。

 検査において、車内から中古スマートフォン2238台、市価およそ67万パタカ(日本円換算:約1213万円)相当を発見。運転者の男は輸入に必要な書類を提示できなかったという。

マカオ税関による越境自家用車を使った密輸事案摘発時の様子=2025年5月7日(写真:澳門海關)

 その後の調べで、当該車両の運転者は勤務先の会社が所有する車両を私的に使って荷物の運搬を行っていたことが明らかとなり、カートを持って待機していた男については、密輸に従事する人物から荷物の引き取りを依頼されたことを認めたという。

 税関では、上述のマカオ居民の男2人(40代と50代)を対外貿易法違反で起訴するとともに、この車両の越境通行許可の取り消し手続きに着手済みとした。

 近年、マカオ登録の自家用車が比較的簡単な手続きで広東省や香港へ乗り入れ可能となる政策が導入されたことを受け、マカオと中国本土・香港との間の自家用車での往来が増えており、越境自家用車を悪用して運び屋行為に従事する人物の摘発も相次いでいる。

越境自家用車を使った密輸事案の証拠品=2025年5月7日(写真:澳門海關)

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