マカオ、カジノからの隔離申請355件、15年=ギャンブル依存対策で12年に制度導入

2002年のカジノ経営ライセンスの対外開放を機に世界一のカジノ都市へと急成長を遂げたマカオ。面積約30平方キロ、人口64万人の小さな街に、大小合わせて35ものカジノ施設が軒を連ねることから、日常生活の中でギャンブルと接触する機会も多いのが現状だ。

近年、マカオでもギャンブル依存への対策について社会的関心が高まっており、政府及びカジノや競馬、ドッグレースといったギャンブル運営企業が以前よりも積極的に取り組む姿勢が見受けられるようになった。その一環として、マカオ政府のカジノ監理部門にあたる博彩監察協調局(DICJ)が2012年11月にカジノからの隔離をギャンブラー本人あるいは家族などの第三者が申請できる制度を導入した。

DICJが近日公表した統計データによると、昨年(2015年)通算の隔離申請数は前年から26.8%増の355件となり、制度導入以降最多となった。申請者は本人が328件、第三者が27件。制度が導入された2012年11月1日から2015年末までの累計申請数は941件。

同制度では、1回の申請における隔離期間が最短6ヶ月間、最長2年間となっており、延長を希望する場合は再度申請を行うことで対応可能という。所定の申請書には、氏名、性別、身分証番号、国籍、住所、電話のほか、ギャンブル依存専門カウンセリング機関への資料の提供の可否などの項目があり、身分証のコピーと顔写真を添えて提出する必要がある。申請資料はDICJから各カジノ施設へ送られるとのこと。

マカオにはカジノからの隔離を申請できる制度がある。画像は申請書(本人申請用)のイメージ

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