マカオの高校生1000人超が特別枠入試で中国の88大学へ進学決める…前年から1割増

中国本土の一部の大学にはマカオのセカンダリースクール(日本の高等学校に相当)から進学を希望する生徒のための「マカオ保送生」と呼ばれる特別枠が存在し、清華大学や復旦大学といった超名門校や医学部も含まれることから、近年人気が上昇しているという。

マカオ保送生入試に出願できるのはマカオのマイナンバー(永久居留権)及び中国本土との往来のための回郷証と呼ばれる身分証の両方を持ち、高校3年2学期までの学業成績が優秀かつ素行優良な生徒に限られ、マカオで実施される統一試験の結果によって選抜される。願書に記入できる希望進学先は1大学のみで、学部は最大4つまで選択可。なお、第1希望が不合格となった場合、合格発表後に空き枠のある大学・学部を対象にした再チャレンジ試験も用意されている。

2019年度のマカオ保送生の受け入れ大学数は前年から14校増の88大学(華僑向けの暨南大学と華僑大学は含まず)、人数はマカオの高校卒業見込み生徒総数の4割にあたる1115人で、いずれも過去最多。マカオ保送生入試は1月12日に実施された。

マカオ政府政府高等教育支援オフィスが15日に発表した内容によれば、今回のマカオ保送生入試はマカオの40の高校に通う1138人が受験し、合格者数は前回をおよそ1割上回る過去最多の1044人に上ったとのこと。また、第一志望の合格者が882人と大半を占めた。

合格者が多い大学の所在エリアは多い方から順に北京、広東、上海。合格枠を拡大した大学も29校あったという。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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