第30回マカオ国際花火コンテスト、日本チームが優勝…2大会ぶり9回目

 9月上旬から6夜にわたってマカオ半島南部のマカオタワー沖海上で開催された第30回マカオ国際花火コンテストが10月5日にフィナーレを迎えた。

 マカオは20世紀中頃に花火及び爆竹製造業が栄え、その保護と伝承を目的として1989年にマカオ国際花火コンテストがスタートした。通常の花火大会と異なり、国・地域を代表して出場する花火製造メーカーによる作品の美しさを競うコンペティション形式を採用しているのが特徴。

 今大会はマカオ返還20周年と花火コンテスト開催30回を記念し、開催日が例年より1夜増、出場チームが2チーム増となり、打ち上げ順にマレーシア、フィリピン、ポルトガル、韓国、英国、ルーマニア、南アフリカ、カナダ、フランス、中国、日本、オーストラリアの12チームが出場した。

 コンテストを主催するマカオ政府旅遊局(MGTO)は全チームの打ち上げ終了後の10月5日夜、結果発表及び表彰式をマカオタワーで行った。優勝は日本の丸玉屋小勝煙火店(東京・府中市)に。2位は中国の瀏陽市新年煙花貿易有限公司、3位はフランスのSAS BREZAC Artifices。それぞれ、賞金として1万米ドル(日本円換算:約107万円)、6000米ドル(約64万円)、4000米ドル(約43万円)が授与された。

 日本チームの優勝は2大会ぶり9回目。ほかにも、2位6回、3位2回を誇る強豪として知られる。丸玉屋小勝煙火店としては3大会連続出場で、29回大会で2位、2016年の第28回大会と1993年の第5回大会で優勝、2007年の第19回大会で3位という好成績を残している。

第30回マカオ国際花火コンテストの第6夜、週末のマカオの夜空を彩った日本チームの花火=2019年10月5日(写真:GCS)

第30回マカオ国際花火コンテストの第6夜、週末のマカオの夜空を彩った日本チームの花火=2019年10月5日(写真:GCS)

 MGTOのマリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデス局長は表彰式のスピーチの中で、1989年のスタート以来、花火コンテストがマカオを代表する観光イベントとして定着、世界各地から観衆を吸引しているとし、今後も新たな関連イベントの企画や新要素の追加、パフォーマンス水準の向上により、観衆、市民の没入感を引き上げて行きたいとした。

 なお、マカオでは花火コンテスト以外にも、マカオグランプリ決勝日(今年の第66回は11月17日)、マカオ特別行政区成立記念日(12月20日)、元旦(1月1日)、旧正月ホリデー期間中といったタイミングで花火の打ち上げが行われており、人気の花火鑑賞スポットとなるマカオ半島のマカオタワー、観音像及びマカオ科学館周辺の海沿い、ペーニャの丘の上、南灣湖畔のアニムアルテナンワン、タイパ島の北部の海沿いは多くの市民やインバウンド旅客で賑わう。

第30回マカオ国際花火コンテスト表彰式=2019年10月5日、マカオタワー(写真:MGTO)

第30回マカオ国際花火コンテスト表彰式=2019年10月5日、マカオタワー(写真:MGTO)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  2.  マカオ司法警察局は6月30日、客との共謀による不正行為でカジノ運営企業からゲーミング(カジノ)チ…
  3.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は7月1日、今年(2025年)6月の月次カジノ売上(粗収益、…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は6月30日、今年(2025年)3〜5月期の雇用統計を公表…
  5.  中国では、東京電力福島第一原子力発電所からの「ALPS処理水」の海洋放出をきっかけに、2023年…

ピックアップ記事

  1.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  2.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun