香港、新型コロナ市中感染確認26日連続ゼロ…輸入性は日本からの入境者含む3人、全員ワクチン2回接種済み=9/12

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があった。

 香港政府の発表によれば、9月12日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は3人とのこと。すべて輸入性(海外からの入境者)のケースで、市中感染確認例に限ると26日連続ゼロを維持した。

 輸入性の患者3人は、イスラエル、カタール、日本から直行便または経由便で香港国際空港へ到着。全員が新型コロナワクチンを2回接種済みで、2人がL452R変異株感染だった。残る1人については変異株感染の有無を調べる検査の結果待ち。

 日本からの入境者が感染確認されるのは2日連続。患者は42歳の男性で、前日確認された52歳の男性(9月10日に日本から日本航空JL735便を利用して香港に到着)のケースと疫学的な関連性があるとのこと。

 カタールから到着した36歳の女性患者は8月22日に香港からナイジェリアに向かい、9月11日にカタール航空QR818便を利用して香港に到着。香港出発1日前に受けたウイルス検査結果は陰性だったが、香港到着直後に空港内で採取した検体から陽性反応が検出され、L452R変異株感染だったことも判明。L452R変異株感染で21日以内に香港滞在歴があることから、患者の香港の立ち寄り先周辺が強制ウイルス検査の対象となった。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(8月29日〜9月11日)累計の新規感染確認は47人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2146人(擬似事案1人含む)。

 香港の9月11日午後8時時点のワクチン接種率は64.3%(1回目の接種完了)、56.2%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は811万5518回、1日あたり接種回数は5万3450回(7日移動平均値4万5213回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示している。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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