マカオ、2022年3Qの小売業販売額は対前年30.3%減

 マカオ政府統計調査局は11月24日、今年第3四半期(2022年7〜9月)の小売業販売額調査結果を公表。

 今年第3四半期の小売業販売総額は前年同期から30.3%減の111.3億パタカ(日本円換算:約1921億円)、価格要素を除いた販売量指数についても32.0%下落。大幅減となった要因については、ゼロコロナ政策を堅持する中、6月中旬から8月初旬にかけてマカオ市中で6・18アウトブレイクと呼ばれる新型コロナ・オミクロンBA.5の大規模流行が発生し、準ロックダウンを含む極めて厳格な防疫措置が講じられたことによる。

 前年同時期の小売業販売額の比較では、主要小売業中の百貨(-53.6%)と革製品(-43.8%)が顕著な減だった一方、自動車(+8.4%)とスーパーマーケット(+5.1%)は増に。販売量指数については、百貨(-53.8%)、成人ファッション(-40.6%)、革製品(-40.2%)の下落幅が大きく、自動車(+5.7%)とスーパーマーケット(+2.0%)は上昇。今年第1〜3四半期の小売販売額は前年同時期から22.8%減の428.3億パタカ(約7391億円)、販売量指数は22.2%下落。

 第3四半期の小売販売額は同年第2四半期(修正後数値)から15.2%減。このうち、通信設備(-40.3%)、革製品(-31.3%)、百貨(-24.7%)が顕著な減となったが、自動車(+21.0%)とスーパーマーケット(6.2%)については増。販売量指数は17.5%下落で、同じく通信設備(-39.5%)、革製品(-30.8%)、百貨(-24.7%)が下落。

 第4四半期の販売量見通しについては、調査対象となった小売店の52.7%が前年同期から減少、37.7%が横ばい、9.6%が増加見込みと回答。また、商品の販売価格については68.8%が維持、19.8%が下落、11.4%が上昇見込みとした。このほか、第3四半期と比較した第4四半期の経営状況については、49.9%が悪化、35.7%が安定継続、14.4%が理想的との見通しを示した。

マカオの著名観光スポットのひとつ、世界遺産・セナド広場周辺の様子(資料)=2022年7月27日本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府統計調査局は4月19日、今年(2024年)2月の飲食業と小売業に関する景気調査結果を公…
  2.  4月19日付のマカオ特別政府区公報に「不動産需要管理に関する税制措置の撤廃」法が掲載され、翌日(…
  3.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオは長く本格的な鉄道が存在しなかったが、2019年12月に新交通システム「マカオLRT」タイ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun