インドネシアからマカオに到着した冷凍エビのパッケージから新型コロナウイルス検出

 中国本土ではコールドチェーン(低温物流)従事者が輸入品の外装等に付着したウイルスから新型コロナに感染し、市中への流入につながったとされるケースがしばしば報告されており、マカオでも厳格な防疫措置が講じられている。

 マカオ市政署(IAM)は5月12日、インドネシアから到着した同国製の冷凍エビのパッケージから採取した検体から新型コロナウイルス陽性反応が検出されたと発表。23箱が該当し、検査を終えた後に廃棄処分としたため、市中には流入してしていないとのこと。

 また、当該商品を留置していた倉庫の徹底消毒を実施し、接触者に関する資料を衛生局に提出するとしたほか、同じインドネシアの加工工場の製品について、向こう1週間にわっって輸入申請の受け付けを見合わせる措置を講じるという。

 IAMでは、新型コロナの域外からの流入防止対策として、市民及び事業者に向け、輸入食品外包装の洗浄・消毒の強化、スーパーマーケット等で販売されている輸入品に触れた後の手洗いの励行を呼びかけている。

 IAMによるコールドチェーン食品とフルーツの外装パッケージに対する毎週平均消毒数は約10万箱、サンプル検査についても強化されており、1月以降の累計は4万2000点にのぼるとのこと。このほか、コールドチェーン(低温物流)従事者に対して48時間毎にPCR検査の受検を求めているとした。

 マカオで輸入食品から新型コロナウイルスが検出されるのは3月下旬以来のことで、前回は香港からマカオに到着した乳製品の外包装だった。

パッケージから新型コロナウイルスが検出されたインドネシア製の冷凍エビ(写真:ICM)

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