マカオカジノ大手サンズチャイナ、減収減益も2年ぶりマス部門伸長=16年Q2業績

世界最大のカジノ売上を誇るマカオだが、月次カジノ売上が今年(2016年)6月まで25ヶ月連続で前年割れとなるなど、低迷が長期化している。

米国、マカオ、シンガポールでカジノIR(統合型リゾート)を運営する米ラスベガスサンズグループ(LVS)傘下でマカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営の一角、サンズチャイナ社は7月26日、今年第2四半期(4〜6月期)業績を発表。前年同期から減収減益となった。

米国会計基準によるサンズチャイナ社の今年第2四半期の売上は前年同期から16.4%減の14.8億米ドル(日本円換算:約1558億円)、純利益が39.0%減の2.37億米ドル(約250億円)、調整後EBITDAは4.87億米ドル(約513億円)。

サンズコタイセントラルからヴェネチアンマカオ(右)、プラザマカオ(左)を望む(資料)=2016年5月、マカオ・コタイ地区ー本紙撮影

サンズコタイセントラルからヴェネチアンマカオ(右)、プラザマカオ(左)を望む(資料)=2016年5月、マカオ・コタイ地区ー本紙撮影

LVSのシェルドン・アデルソン会長は業績発表資料の中で、マカオにおける経営環境は依然としてチャレンジングなものであるが、特にマスゲーミング部門(いわゆる平場)で確実な安定が見受けられたとコメント。6月のマスゲーミング部門の売上がおよそ2年ぶりに前年同月を上回ったといい、今後の改善に自信を持てるものだとした。

サンズチャイナ社はマカオのマカオ半島新口岸地区でサンズマカオ、コタイ地区でヴェネチアンマカオ、プラザマカオ、サンズコタイセントラルの大型IR施設を運営しており、マカオのカジノ市場における月次売上シェアでトップクラス。また、同社がコタイ地区で開発を進めている新規IR施設、パリジャンマカオが今年9月13日の開業予定であることも同時に発表された。

サンズコタイセントラル(資料)=2016年7月、マカオ・コタイ地区ー本紙撮影

サンズコタイセントラル(資料)=2016年7月、マカオ・コタイ地区ー本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は5月6日、同月2日に他人名義の中国パスポートを使ってマカオ入境を企図した20代…
  2.  独特の食文化を有するマカオは2017年に「ユネスコ食文化創造都市」に認定された。以降、マカオ政府…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)と治安警察局は5月6日、マカオにとって第一、第二の旅客ソースにあたる…
  4.  香港特別行政区政府の報道官は5月6日、中国本土で大型連休となる五・一(労働節)ゴールデンウィーク…
  5.  マカオ政府金融管理局は5月6日、今年(2024年)3月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun