マカオ政府、日本のカジノ解禁に高い関心=国際競争力維持に向け税率など動向注視

日本における統合型リゾート施設(IR)整備推進法成立のニュースは、カジノ売上世界一を誇るマカオでも大きな注目を集めている。

マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン(梁維特)長官は12月15日、MICE産業発展委員会に出席した際、地元メディアによる囲み取材に応じ、日本のIR推進法を成立を受け、税制やスケジュールといった今後のカジノ解禁に関する具体的な内容を注視する必要があると述べ、高い関心を示した。

現在、マカオでは政府との間で6陣営がカジノ経営権契約を結んでいるが、折しも日本で最初のIR施設がオープンすると見込まれる時期に近い2020年から2022年にかけて契約が満期を迎える。また、マカオのカジノ税率は世界的に最も高い水準となる約40%に設定されている。

マカオ政府では、世界各地のカジノ国・地域との競争が激化する中、アジア最大のライバルになると想定される日本の動向を伺いいつつ、経営権契約更新のタイミングにおいて、競合優位性を維持するための施策を打ち出すことも視野に入れているものとみられる。

マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン長官(資料)=12月15日、ホテルオークラマカオにて本紙撮影

マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン長官(資料)=12月15日、ホテルオークラマカオにて本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、SJMホールディングスは5月9日、今年第…
  2.  マカオ政府文化局(ICM)は5月8日、風雨シーズンの到来を受け、同月初旬からマカオの文化財建築物…
  3.  マカオ司法警察局は5月8日、犯罪組織による空路を利用した麻薬密輸の摘発を目的に、情報をもとにマカ…
  4.  マカオ政府統計センサス局は5月8日、2024年第1四半期(1〜3月期)の住宅価格指数を公表。 …
  5.  マカオでウィンマカオ(マカオ半島新口岸地区)及びウィンパレス(コタイ地区)の両カジノIR(統合型…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun