マカオで今年10人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はタイ渡航歴ある28歳女性

マカオ政府衛生局(SSM)は12月19日午後、今年10人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。

SSMによれば、患者はマカオ半島北部の住宅街、黒沙環中街にあるマンションに居住するマカオ人の女性(28)。12月6日から10日にかけて友人とともにタイへ旅行に出かけ、マカオに戻った後、13日に発熱、眼窩痛、頭痛、筋肉痛の症状が出たため、総合病院の鏡湖醫院を受診。16日になっても症状が持続したことから、同院でデング熱診断のための血液検査を受けた。19日にSSM公衆衛生研究所のPCR検査結果が明らかとなり、デング熱2型に感染していることが確認されたという。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断したとのこと。

なお、患者と同居する家族、一緒にタイ旅行に出かけた友人にデング熱特有の症状は出ておらず、旅行から帰った後、職場にも出勤していなかったという。SSMでは、近隣住民に注意を呼びかけるとともに、蚊の駆除を実施する予定。

このほか、今年に入って以降、マカオでは域内デング熱感染が6例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認されている。域内デング熱感染者の6人はいずれもマカオ半島の下環地区に居住あるいは勤務していた。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけている。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3000万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ金融管理局が5月10日に公表した今年(2024年)3月の住宅及び商業物件向けローン関連統計…
  2.  マカオでは、アフターコロナで市民生活の正常化とインバウンド旅客数の急回復が続く中、タクシーに対す…
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜4月累計の歳…
  5.  マカオ治安警察局は5月9日、マカオ半島北部の新橋エリアにある宝飾品店から4000パタカ(日本円換…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun