マカオ、不正行為のカジノディーラーら逮捕…客を装った知人に負けてもチップ払い出す

マカオ司法警察局は2月5日、不正行為によりカジノ運営企業に損失を与えたとして、コタイ地区のカジノ施設に勤務するマカオ人のカジノディーラー職の女(48)及びその知人で中国本土出身の男(44)と女(27)の3人を業務上横領の疑いで逮捕、送検したと発表した。

1月26日、カジノ施設のセキュリティ部門からあるディーラーが担当するバカラのゲーミングテーブルで5日間のうち3回にわたって正常ではない動作があったとする通報が同局に寄せられたとのこと。警察が捜査に着手し、このディーラーは同じ男女の客に対し、ゲームの結果が負けでもチップを払い出す不正行為を繰り返していたことが監視カメラ映像で確認できたという。その後、2月1日に再度同じメンバーがテーブルに集まったことから、3人の身柄を拘束。警察の取調べに対し、3人はいずれも面識があったことは認めたものの、犯行については否認、詳しい動機やチップの行方などについては黙秘しているとのこと。カジノ運営会社の被害額は約45万香港ドル(日本円換算:約625万円)。

マカオのカジノ施設でテーブルゲームに参加する際、現金ではなくチップを使用する。チップは少し分厚いコインのような形をしており、額面によって色やデザインが異なるが、いずれも小さく軽い。1枚10万香港ドル(約139万円)以上の高額チップも存在する。

チップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノでは、しばしばチップを狙った犯罪が発生している。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて-本紙撮影

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