マカオ、旬を迎えた上海ガニの密輸摘発事案相次ぐ…税関が空港などでの水際対策強化

 今年も秋を代表する食材、大閘蟹(日本では一般的に上海ガニと呼ばれる)のシーズンが到来した。マカオの中国料理店やスーパーマーケットでもプロモーションが実施されている。

 澳門海關(マカオ税関)は11月2日、来歴不明食材のマカオへの流入するのを阻止するため税関検査を強化して臨む中、10月24日から31日にかけて、マカオの2つのイミグレーション施設において水産品の無申告持ち込み事案7件を摘発し、上海ガニ64キログラム、魚類食材28キログラムを押収したと発表。

 上海ガニの無申告持ち込み事案は6件で、マカオ国際空港が5件、中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘(ボーダーゲート)が1件。マカオ国際空港では、税関検査場における抜き打ち検査においてマカオ人4人と中国本土からの旅客の手荷物の中から発見されたもので、重量は3.5〜10キログラム。また、關閘では、マカオ人が運転するマカオと中国本土を往来できるダブルプレートを付けた自家用車の中から28キログラム分。

 税関の調べに対し、いずれも個人で使用するものと説明したというが、当該食材の輸入にあたって必要となる申告書類を所持していなかったため、対外貿易法違反で起訴するに至ったとした。

 税関では、上海ガニの旬を迎える中、健康リスクに鑑み、信頼のおける店舗を利用し、来歴不明または未検疫のものを購入しないよう呼びかけている。

マカオ国際空港の税関検査場で旅客の手荷物の中から発見された上海ガニ(写真:澳門海關)

マカオ国際空港の税関検査場で旅客の手荷物の中から発見された上海ガニ(写真:澳門海關)

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