マカオ経済局が小売店に防疫対策呼びかけ…中国本土からの入境制限緩和受け国慶節連休中に旅客増見込まれる中

 マカオと中国本土における新型コロナ流行状況が落ち着いたことを受け、7月中旬から両地の往来にかかる水際対策が段階的に緩和されている。

 中国本土居民を対象にしたビザに相当するマカオ渡航許可(個人・団体観光旅行)の申請についても、当初は広東省に限定されていたが、9月23日から中国本土全域に拡大された。申請から発給までにかかる時間を考慮すれば、10月頭頃から本格的な中国本土旅客の増が見込まれる。

 マカオ政府経済局は9月30日、中国本土におけるマカオ渡航許可申請の全面再開及び大型連休となる国慶節ゴールデンウィーク(10月頭)が間近に迫る中、マカオ市内の小売店における混雑が増すことが予想されるとし、消費者委員会と合同で職員を増やして観光名所周辺地区にある小売店を巡回を強化し、衛生当局が定めた小売店向けの防疫ガイドラインを遵守するよう求めていると発表。

 両局では、巡回時に店頭における防疫措置の実施状況を確認するとともに、訪マカオ旅客が安心してショッピングを楽しめるよう、防疫対策への協力の呼びかけているとした。

マカオ政府経済局と消費者委員会による防疫ガイドライン周知活動のための小売店に対する巡回の様子(写真:マカオ政府経済局/消費者委員会)

 経済局によれば、7月中旬にマカオと中国本土の間の人の往来が戻り始めて以降、消費者委員会とともに市内の小売店の巡回を続けており、これまでの訪問店数は延べ1850店舗超に上ったとのこと。

 小売店向けの防疫ガイドラインでは、条件が許す場合に従業員と客に対する検温と「健康コード」(マカオ政府衛生局の指定ウェブサイトで直近の滞在歴、新型コロナ患者との接触歴の有無、発熱や咳といった症状の有無、連絡先を入力して生成されるもの)の提示を求めること、店内では従業員と客のマスク着用を必須とし、1メートルのソーシャルディスタンスの確保、混雑回避のための同時入店人数の制限、店内の適切な消毒の実施などが盛り込まれている。

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