マカオ航空で到着の旅客にマカオLRTの3日間乗り放題バス贈呈するキャンペーン展開…旅遊局とLRT運営会社がコラボ

 マカオ政府旅遊局(MGTO)は7月31日、新交通システム「マカオLRT」運営会社とコラボレーションし、8月1日からマカオ航空を利用してマカオに到着した旅客に対し、マカオLRTの3日間乗り放題パス「麥麥(マクマク)軽軌通(LRTパス)」を贈呈するキャンペーンを展開すると発表。

 贈呈の対象となるのは、便名にマカオ航空のコード「NX」が付くマカオ国際空港(MFM)フライトを利用してマカオに到着したインバウンド旅客。マカオ国際空港旅客ターミナルビルの到着エリアにある観光案内所(午前9時〜午後8時)または出発エリアにあるマカオ航空チケットカウンター(午後8時〜午後10時)にて、到着後7日以内の航空券の半券と身分証(2つの記載の氏名が一致すること)を提示して引き換える(1人1枚まで)。予定枚数(1万枚)の上限に達し次第、キャンペーンを終了するとのこと。

 「麥麥軽軌通」は3日間有効で、最初に改札を通った日を1日目とカウントするとのこと。有効期限は3日目の終電まで。有効期限終了後もIC乗車券としての機能は残り、現金をチャージをすることで同じカードを継続利用できるという。

 参考までに、マカオLRTの運賃は距離制で、一次利用の普通乗車券(トークン)を利用した場合が6〜10マカオパタカ(約82〜137円)、IC乗車券を利用した場合は半額となる。1日乗車券のような券種は存在しない。

マカオLRTが3日間乗り放題となる「麥麥軽軌通」のイメージ(写真:MGTO)

 マカオLRTは2019年12月10日にタイパ線(タイパフェリーターミナル駅と海洋駅の間の9.3キロ、11駅の区間)が開業。沿線には香港や広東省主要都市との間を結ぶ高速船が発着するタイパフェリーターミナル、マカオ国際空港、広東省珠海市の横琴新区との陸路のボーダーにあたるコタイ・イミグレーションといった陸海空の玄関口のほか、大型カジノIR(統合型リゾート)が密集するコタイ地区、著名観光地のタイパヴィレッジ、高層マンションが建ち並ぶ新興住宅街が存在する。しかしながら、開業時に予想もしなかったコロナ禍により利用者数は低迷し、事前見通しを大きく下回る状況が続いている。

 目下、マカオでは新型コロナ防疫対策の一環として、厳格な水際措置が講じられている。隔離検疫なしで往来が可能なのは中国本土のみ(一部の中高リスク地域除く)となっており、今回のキャンペーンを日本を含む外国からのインバウンド旅客が利用することは事実上困難だ。コロナの影響が長期化する中だが、外国との間で往来制限が緩和された後にも同様のキャンペーンが展開されることを期待したい。

マカオLRTタイパ線のイメージ(写真:MGTO)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局が4月26日に公表した資料によれば、今年(2024年)3月の総合消費者…
  2.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  3.  マカオ司法警察局は4月26日、前月(3月)コタイ地区の統合型リゾート(IR)併設カジノ場内にある…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は4月26日、世界知的所有権機関(WIPO)が制定した「世界知的財産の日(…
  5.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土では5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun