中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は880人…大半が甘粛省と広西チワン族自治区、広東省は深圳市中心に23人=7/21

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月22日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月21日の中国本土における新規市中感染確認者数は106人(前日から42人減)だったとのこと。内訳は甘粛省52人、広西チワン族自治区21人、広東省10人、安徽省8人、四川省6人、重慶市5人、上海市3人、江西省1人。このうち甘粛省の13人、広東省の2人、広西チワン族自治区の2人、重慶市の2人、安徽省の1人、四川省の1人の計21人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは279日連続で、6日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は774人(前日から96人増)。内訳は甘粛省517人、広西チワン族自治区132人、安徽省44人、河南省20人、上海市15人、広東省13人、四川省13人、天津市10人、江西省4人、雲南省3人、吉林省2人、重慶市1人。

 無症状を含む新規感染者数は880人。

 7月21日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1684人(うち輸入性が530人)で、重症者は8人(輸入性ゼロ)。無症状の患者5481人(輸入性428人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ複数都市で感染者の出現が相次ぐ。21日の感染例は23人で、深圳市(20人)、中山市(2人)、広州市(1人)からの報告例。マカオの隣に位置する珠海市では7月11日からオミクロン変異株の派生型「BA.5」の流行が続き、累計感染者数は100人超に達したが、近日は新規感染例が顕著な減となっており、ほぼ封じ込めに至った模様。

 このところ感染例が特に多くなっているのが甘粛省と広西チワン族自治区。前者は蘭州市、後者は北海市に集中。北海市の海城区及び銀海区では21日から3日連続で全民PCR検査によるスクリーニングが実施されている。5月末に長期のロックダウンが解除となり、正常化が進んだ上海市だが、このところ連日感染例が出現。ただし、21日の新規感染例はすべて隔離対象の中から発見されたケースとのこと。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では3千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、22日午前0時までの累計は1800人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、7月23日まで継続することがアナウンス済み。11日から22日まではセミロックダウンともいえる”社会相対静止”状態に入っている。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。なお、厳格な防疫措置によって、21日のマカオの一般市中からの陽性者は6月18日以降初めてゼロとなった。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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