マカオ、文化財の公設市場「紅街市」が大規模改修工事経て2年ぶり営業再開へ

 マカオ市政署は5月20日、マカオ半島北部に位置する公設市場で建物外観の色から「紅街市(レッドマーケット)」の通称で知られる「提督街市」について、同月30日に営業を再開すると発表した。

 紅街市は現役の公設市場として使われている建物の中で、 マカオ政府文化局による文化財(芸術的価値のある建造物)認定を受ける唯一の存在。紅街市は開設から80年以上が経過し、老朽化に起因する多数の問題が出現し、従来のメンテナンス方法では対処が困難とされ、2022年から一旦クローズした上、大規模改修工事が進められてきた。

2年間に及ぶ大規模改修工事を終え営業再開が決まった「提督街市(紅街市)」の外観(写真:IAM)

 同署によれば、工事は文化財の保護とマーケットの整備を両立させることを前提に、柱の置き換え、床面、排水網の再構築、出入口・通路配置・ブース配置レイアウトの最適化、バリアフリー化、空調設備の増設、トイレスペースの拡大と男女トイレの割合見直しなどハード・ソフト面で抜本的な改善を図ったといい、工事はスケジュール通り進捗したとのこと。

 現在、付近で営業中の仮施設は5月28日に営業を終了し、同日から2日間かけて引っ越しを行い、元の場所で2年ぶりの営業再開を果たすことになる。

営業再開を控えた紅街市の内観(写真:IAM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  2.  マカオ司法警察局は6月30日、客との共謀による不正行為でカジノ運営企業からゲーミング(カジノ)チ…
  3.  マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は7月1日、今年(2025年)6月の月次カジノ売上(粗収益、…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は6月30日、今年(2025年)3〜5月期の雇用統計を公表…
  5.  中国では、東京電力福島第一原子力発電所からの「ALPS処理水」の海洋放出をきっかけに、2023年…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  5.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun