マカオ、2025年上半期の犯罪件数が前年同期比6.4%減に…カジノ関連犯罪は違法両替対策新法施行の影響で増
- 2025/9/21 10:19
- 社会・政治
マカオ保安司司長(保安長官)弁公室は7月19日に会見を開き、今年上半期(2025年1〜6月)の犯罪統計及び法執行状況に関する総括レビューを発表した。
今年上半期のマカオにおける総犯罪件数(犯罪捜査着手数)は6699件で、前年同時期から6.4%減だった。
マカオ保安長官の黄少澤氏は、今年上半期のマカオの全体的な治安情勢について、重大暴力犯罪、窃盗、強盗、詐欺、サイバー犯罪といった広く社会的関心の高いカテゴリーの犯罪が減少傾向にあることを挙げ、安定的かつ良好な状況を維持しており、警察当局による各種犯罪抑止・取り締まりが奏功した結果との見方を示した。
カジノ関連犯罪については66.8%増の1139件に上った。近年マカオでは「換銭党」と呼ばれる違法両替従事者らがカジノ施設内外で暗躍し、暴力、詐欺、窃盗、密航などさまざまな事件を引き起こしてきたことから、犯罪の温床として社会的問題化。対策の一環として、換銭党による賭博目的の違法両替行為を刑事罰の対象とするマカオの新法「打撃非法賭博犯罪法(違法賭博犯罪対策法)」が昨年10月29日に施行された。今年上半期の賭博目的違法両替罪の件数は240件に上り、カジノ関連犯罪件数急増の主要因となった。カジノ関連犯罪で最も数が多かったのは詐欺で、全体の26.1%を占める297件。このほか、暴利(賭博目的の違法貸付、いわゆるカジノ高利貸し)が8.9%の101件、窃盗が7.6%の87件など。同局は、違法両替対策として中国本土の警察当局との連携を強化し、複数回に及ぶ合同取り締まりの実施などを行っており、違法両替商の数は顕著に減少しているとした。
黄長官は、保安当局として、今後も最新の社会治安情勢の趨勢を注視し、取り締まりの最適化、取り締まりの効率化を進めることで、民生に影響を及ぼす違法行為や潜在的な安全リスクを除去し、市民と旅客の人身と財産の保護に取り組んでいくとした。






















