香港空港直行フェリーの乗継所要時間最短65分に

マカオと香港の間を結ぶ高速船、ターボジェットを運営する信德中旅船務管理有限公司は7月21日、マカオの外港フェリーターミナルから香港国際空港のスカイピアへ向かう「ターボジェットシーエクスプレス」について、香港国際空港での乗継所要時間をこれまでの120分から最短65分へと大幅短縮したと発表。7月1日から導入済み。

現在、マカオの外港フェリーターミナルでは大幅な施設改良工事が進められており、今回の措置はターボジェットシーエクスプレス専用のチェックインカウンターがオープンしたことにより実現した。

これまで、マカオから香港国際空港へ直接乗り入れるフェリーを利用する場合、香港国際空港を出発するフライトの定刻120分前までに到着するのが条件だった。

今回、マカオ外港フェリーターミナルに設置されたチェックインカウンターでフライトのチェックインを行う場合、荷物の預け入れがある場合は香港国際空港到着後の乗継ぎ時間が最短80分、ない場合は最短65分に短縮される。ただし、マカオでフライトのチェックインが可能な航空会社は下記に挙げる一部に限られ、それぞれ条件も異なるため、すべての旅客が大幅な短縮と言う恩恵を得られるわけではない。また、マカオでフライトのチェックインを行う場合、手数料として20パタカを支払う必要がある。

マカオ外港フェリーターミナルでチェックイン可能な航空会社と最短乗継ぎ所要時間は下記の通り。
・全日空(NH)荷物預け入れ有:90分/手荷物のみ:65分
・キャセイパシフィック航空(CX)荷物預け入れ有:80分/手荷物のみ:65分
・チャイナエアライン(CI)荷物預け入れ有80分/手荷物のみ:65分
・香港ドラゴン航空(KA)荷物預け入れ有:80分/手荷物のみ:65分
・エバー航空(BR)荷物預け入れ有:80分/手荷物のみ:65分
・ガルーダインドネシア航空(GA)荷物預け入れ有無にかかわらず90分
・香港航空(HX)荷物預け入れ有:80分/手荷物のみ:65分
・香港エクスプレス航空(UO)荷物預け入れ有:80分/手荷物のみ:65分
・日本航空(JL)荷物預け入れ有無にかかわらず80分
・マンダリン航空(AE)荷物預け入れ有無にかかわらず80分
※マカオ外港フェリーターミナルのチェックインカウンター受付締切は出航30分前
※直行便のみ対象
※米国行きフライトは対象外
※日本航空はJL736、JL732、JL702、JL028便のみ対象
※タイパフェリーターミナル出発便は対象外

その他の航空会社の利用や上記航空会社利用でマカオ外港フェリーターミナルでチェックインをしない場合、従来通り香港国際空港のスカイピアにある各航空会社のチェックインカウンターでフライトの搭乗手続きを行う。スカイピアでチェックインする場合の乗継ぎ時間も、これまで一律で120分必要だったが、現在は一部の航空会社を除き、概ね110分に短縮されている。なお、ピーチ航空など、スカイピアにチェックインカウンターを持たない航空会社もあり、そういった航空会社を利用する場合はマカオから香港国際空港への直行フェリーを利用できない点にも注意が必要だ。

信德中旅船務管理有限公司によると、ターボジェットシーエクスプレスの香港国際空港とマカオを結ぶルートは2003年にサービスを開始して以来、これまでの10年間で累計約500万人の輸送実績があるとのこと。7月24日から同ルートの船内では無料Wi-Fi接続サービスを開始するなど、今後もサービスの向上に努めていきたいとしている。

ターボジェットシーエクスプレスのサービスについては、頻繁に運行スケジュールやルールの変更などが行われているため、利用の際は事前に念入りに情報収集しておきたい。

新たにオープンしたマカオ外港フェリーターミナルの空港線専用チェックインカウンター(写真:信德中旅船務管理有限公司)

新たにオープンしたマカオ外港フェリーターミナルの空港線専用チェックインカウンター(写真:信德中旅船務管理有限公司)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  2.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  4.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun