通貨供給量2ヶ月ぶり増、預貸率の上昇続く=マカオ14年10月

マカオ政府金融管理局は12月5日、今年(2014年)10月の広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)について、2ヶ月ぶりに増加に転じたとする最新統計を発表。また、融資総額の増が預金総額の増を上回ったことから、総体銀行預貸率は前月に続き上昇を継続。

【マネーサプライ】
流通貨幣が3.0%、通知預金が6.1%のそれぞれ上昇となり、M1は前月比5.6%増。同時に、準通貨負債が0.3%の下落となり、通貨供給量M2は前月比0.5%増の4896億パタカ(日本円換算:約7兆3946億円)となった。昨年同月と比較してM1が1.7%、M2が9.9%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は25.4%で前月から0.2ポイント、前年同月から1.7ポイントのそれぞれ上昇、香港ドルの比重は49.4%で、前月から0.1ポイント、前年同月から3.8ポイントのそれぞれ下落。

【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から0.4%増の4792億パタカ(約7兆2375億円)。通貨別ではマカオパタカが1.2%、香港ドルが0.2%のそれぞれ増、その他外貨が前月と変わらず。非マカオ居民による預金は前月から0.4%下落の2339億パタカ(約3兆5327億円)。公共部門の銀行システムへの預金は1.2%上昇の891億パタカ(約1兆3457億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比0.3%増の8022億パタカ(約12兆1158億円)となった。このうち、マカオパタカと香港ドルの占める割合は18.4%、41.3%。

【融資】
地元民間部門への融資は前月比0.8%増の3314億パタカ(約5兆52億円)。マカオパタカと香港ドルの比率はそれぞれ27.8%と64.0%で、金額ベースでは920億パタカ(約1兆3895億円)と2122億パタカ(約3兆2049億円)。対外部門への融資は前月比0.6%増の3482億パタカ(約5兆2590億円)。マカオパタカと香港ドルの比率はそれぞれ1.3%と23.3%で、金額ベースでは45億パタカ(約680億円)と812億香港ドル(約1兆2633億円)。

【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は10月末時点で前月末と比較して0.1ポイント上昇の58.3%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.3ポイント上昇の84.7%。

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

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