香港マック、ポテトに化学物質の使用認める=日本未認可TBHQなど

先頃、英国メディアが米国のマクドナルドでフライドポテトの成分を分析した結果、複数の化学物質が検出されたと報じたことを受け、香港立法議会の黄碧雲議員が香港マクドナルドに対して問い合わせを行ったところ、香港で販売する同製品でごく微量のTBHQ、DMPSといった化学物質の使用を認めるとする回答を得たという。

香港の日刊紙「アップルデイリー」が2月17日午前の電子版で報じた。TBHQ(ターシャリー・ブチルヒドロキノン)はガソリン由来の酸化防止剤、DMPS(ジメチルポリシロキサン)は消泡作用のあるシリコンの一種という。

香港マクドナルドのウェブサイトでは、フライドポテトの輸入元として米国、オーストラリア、エジプトとされている。香港マクドナルドが黄議員に回答した内容によると、フライドポテトは利用客に提供される前に、海外の生産工場で一度、香港のマクドナルド店舗内で一度の「二度揚げ」を行っているという。このうち、TBHQとDMPSは生産工場でフライする際に使用する食用油に使われているといい、いずれの成分も生産国、香港の安全基準をクリアしているとのこと。

同紙では、香港城市大学化学科の林漢華教授によると、WHO(世界保健機関)は食品中に含まれるTBHQ、DMPSともに基準値以内であれば特に問題ないとしているが、高濃度のTBHQに長時間接触することで発ガンリスクが高まるとする一部研究もあると紹介している。

TBHQは日本では未認可の食品添加物だが、香港など海外では食品添加物として指定されている国や地域もある。

香港のマクドナルド店舗数はおよそ230店。

マクドナルド店舗(写真はイメージ)—本紙撮影

マクドナルド店舗(写真はイメージ)—本紙撮影

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