マカオ監獄看守長が収賄、特定受刑者に便宜図る=携帯電話持ち込み見逃す

マカオ政府清廉委員会(廉政公署、以下CCAC)は3月6日、マカオ監獄で看守長の役職にあった男が長期にわたって賄賂を受け取り、1人の受刑者に対して監獄内での違反行為に対する便宜を図っていたことが明らかになったと発表した。

看守長はすでに逮捕、公職停止などの強制処分となっており、CCACでは他の関係者の有無を含めた調査を続けている。なお、看守長級職員の収賄事件はマカオがポルトガルから中国に返還された1999年以降初めて。

CCACの調査によると、看守長は監房エリアの日常運営を管轄する立場にあった。これまでの調べで、長期にわたって外部からの訪問者1名を通じて市価2万パタカ(日本円換算:約30万円)相当の高級洋酒や感想アワビ、朝鮮人参、外国製化粧品などの商品や海外旅行、高級レストランでの飲食接待などを受け、その見返りとして1名の受刑者の監獄内への携帯電話の持ち込みなど、違反行為を見逃すなどの便宜を図っていたことが分かった。

逮捕された看守長の自宅から見つかった賄賂とみられる証拠品(写真:CCAC)

逮捕された看守長の自宅から見つかった賄賂とみられる証拠品(写真:CCAC)


便宜供与を受けた受刑者の監房内及び看守長が逮捕時に所持していた証拠品(写真:CCAC)

便宜供与を受けた受刑者の監房内及び看守長が逮捕時に所持していた証拠品(写真:CCAC)

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