カジノ大手サンズチャイナ、マカオのカジノディーラー100人を1年間シンガポールに派遣

マカオでサンズマカオ、ヴェネチアンマカオなどの大型カジノIR(統合型リゾート)施設を運営する米ラスベガスサンズグループ傘下のサンズチャイナ社は7月1日、同社のカジノ施設に勤務するディーラー職社員100人をシンガポールの系列施設マリーナベイサンズへ1年間派遣することを明らかにした。

サンズチャイナ社の発表によると、海外業務経験を通じ、国際的視野を養うこと、将来的なキャリアアップにつながる人材育成プログラムとの位置付けで、参加する100人のディーラーは公募で選んだとしている。また、シンガポール派遣中もマカオ在籍時と同等の待遇を提供するとのこと。同社では、2010年にマリーナベイサンズが開業した際にも今回と同様のプログラムを実施している。

なお、マカオのカジノ関連法では、マカオ居留権保有者のみがディーラー職に就くことができると規定されているため、逆のパターンとなる海外からマカオへの受け入れについては難しい状況。

マカオには公立のカジノディーラー養成機関があり、マカオ居留権保有者に対して無償で職業訓練を提供しているほか、カジノ運営6社がそれぞれ独自に人材育成を行っている。

マカオ政府統計調査局が今年3月に公表した雇用統計によると、昨年(2014年)12月末時点のマカオのカジノディーラー数は就業人口の約6.5%を占める2万5752人、平均月額給与(賞与、補助等除く)は全職種の平均より約3割高い1万8000パタカ(日本円換算:約28万)となっている。

マカオ・コタイ地区にあるサンズチャイナ社の旗艦カジノIR施設の1つ「ヴェネチアンマカオ」(写真:Venetian Macau Limited)

マカオ・コタイ地区にあるサンズチャイナ社の旗艦カジノIR施設の1つ「ヴェネチアンマカオ」(写真:Venetian Macau Limited)


シンガポールのアイコン的存在となったラスベガスサンズグループ傘下のカジノIR施設「マリーナベイサンズ」(写真:Venetian Macau Limited)

シンガポールのアイコン的存在となったラスベガスサンズグループ傘下のカジノIR施設「マリーナベイサンズ」(写真:Venetian Macau Limited)

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