インターコン香港、1000億円超でファンド運用会社に売却へ=ホテルブランドは継続

香港・尖沙咀のヴィクトリア・ハーバーに面した一等地に建つ高級ホテル、インターコンチネンタル香港が1000億円を超える金額で投資会社に売却されることが分かった。地元紙の報道によると、香港のホテル売買における最高額を18年ぶりに更新したという。

ホテル大手のインターコンチネンタルグループは7月10日、同社全額出資先のインターコンチネンタル香港について、香港の大手不動産ファンド運用会社、ガウキャピタルに73.16億香港ドル(日本円換算:約1154億円)で売却することで合意したと発表した。

インターコンチネンタルグループは、すでにガウキャピタルから7.3億香港ドルの手付金を現金で受領済みという。また、ガウキャピタルは、全額支払い完了後、リノベーションのため多額の資金を投じる計画とのこと。

また、インターコンチネンタルグループがインターコンチネンタル香港のマネジメント許可権を37年間保留し、その後も最長10年間の延長を3回更新できる契約内容になっているとのことで、オーナーが変わってもホテルブランドは継続となる模様。

インターコンチネンタルグループはマネジメント費としてガウキャピタル側から初期資産で毎年6240万香港ドル(約10億円)を受け取る予定で、リノベーション後はさらに増額となる可能性もあるという。

インターコンチネンタル香港は1980年の開業で、503の客室と87のスイートルームを有する。香港の日刊紙「アップルデイリー」が7月10日付の電子版で報じた内容によると、インターコンチネンタルグループが2001年に同ホテルをニューワールドディベロップメント社から買い取った際の価格は23.4億ドルだったことから、今回の売却によりおよそ2倍にあたる50億香港ドル(約791億円)の利益を得ることになるとしている。

ガウキャピタルは昨年(2014年)3月、大林組からハイアットリージェンシー大阪を取得したことでも知られる。

香港・尖沙咀のヴィクトリア・ハーバーに面した一等地に建つインターコンチネンタル香港(写真中央)=2014年9月—本紙撮影

香港・尖沙咀のヴィクトリア・ハーバーに面した一等地に建つインターコンチネンタル香港(写真中央)=2014年9月—本紙撮影

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