マカオカジノ大手SJM、カジノ低迷長期化もIR建設計画予定通り

マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年7月まで14ヶ月連続で前年割れとなり、市場低迷が長期化の様相を呈している。マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営は、いずれもマカオ・コタイ地区で新規大型IR(統合型リゾート)の建設を進めているが、計画への影響も懸念されている。

マカオの政府系放送局TDMが8月10日夕方のラジオニュースで報じた内容によると、6陣営の一角にあたるSJMホールディングスのアンジェラ・リョン業務執行取締役は同日、2017年開業を目指し、今年2月に起工した「リスボアパレス」について、昨今のカジノ売上の減少によるコストカットなどは考えておらず、事前計画通りにプロジェクトを推進する方針を明らかにした。

また、リョン氏が社長を務めるレジャー会社がリスボアパレスの隣接地で計画しているテーマパークについても政府の認可を待っている段階で、早期に着手したい意向とのこと。

同氏は、コタイ地区に相次ぎエンターテインメント関連施設が開幕することで、マカオにビジネスチャンスをもたらすことができるとしている。

他の5陣営についても、概ね事前計画に近い形でプロジェクトを進める姿勢を明らかにしている。

6陣営のカジノ経営ライセンスは2020〜22年にかけて満期を迎えることから、間もなく更新要件に関する議論が本格化するとみられる。6陣営はいずれも更新を狙っているとみられることから、計画遂行能力を示す必要性に迫られている事情もあるといえる。

SJMホールディングスが開発を進める大型IR「リスボアパレス」の完成予想模型(写真:SJM Holdings)

SJMホールディングスが開発を進める大型IR「リスボアパレス」の完成予想模型(写真:SJM Holdings)

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