中国本土で相次ぐ地下銀行の摘発、マカオのカジノに影響も

中国本土で反汚職キャンペーンが続く中、昨今、いわゆる地下銀行(中国語で地下銭荘と表現されるもの)に対する摘発が相次いでいる。中国当局がオフショア会社と地下銀行を利用した中国本土と香港やマカオを含む海外との間のカネの流れにメスを入れた格好だ。

マカオの月刊英字経済誌マカオビジネスが8月27日付電子版で報じた記事によると、ドイツ銀行はこの新たな規制がジャンケットと呼ばれるVIPカジノ仲介業者の流動資金を減少させることが予想され、マカオのゲーミング(カジノ)業界にとって更なる逆風となるだろうとの見方を示しているという。ジャンケット業者は中国人VIPルーム顧客のカネを地下銀行システムを通じて中国本土とマカオの間でやり取りすることがしばしばあるためとのこと。

中国本土からマカオを含む外地へ持ち出すことができる現金は1人あたり1回2万人民元(日本円換算:約37.8万円)まで、マカオのATMを利用してキャッシングをする場合の上限額もさらに低い金額に制限されている。マカオのカジノ周辺に多くの質店が建ち並んでいるのも、高級宝飾品を質入れして現金化する方法などがギャンブラーらに利用されているためだ。

マカオの大型IR(統合型リゾート)集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

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