国慶節連休、訪マカオ中国本土旅客2割減か=例年より長い1週間、遠距離旅行可能に

中国本土では、10月1日の国慶節(中国の建国記念日)から7日まで、1週間の長期連休となる。国内外への旅行需要が最も高まるのピークの1つにあたり、例年、マカオにも多くの旅客が訪れる時期となっている。

しかしながら、マカオの旅行業界では、今年の国慶節連休中にマカオを訪れる中国本土旅客が前年比2割減となると憂慮する声も聞かれるという。

マカオの政府系放送局TDMが9月24日夜のラジオニュースで報じた内容によると、マカオ政府観光局のマリア・エレナ・セナ・フェルナンデス局長は同日、具体的な旅客数について予測を語ることはできないとした上で、今年の国慶節連休は例年と比べて期間が長いことから、マカオの観光地としての吸引力といった問題ではなく、遠距離旅行を選択することが可能になるとの認識を示した。

また、フェルナンデス局長はマカオの旅行業界が宿泊を伴う旅客及び中国本土以外の海外市場の誘致を希望していることについて、同局としてリソースを投じる計画があることを明らかにした。なお、地元ポルトガル語紙が報じた「宿泊旅客1人あたり200パタカ(日本円換算:約3100円)の助成金を旅行会社へ支払う」という内容については明確に否定し、別の方策を検討しているとのこと。

マカオは中国広東省と隣接しており、同省を中心とした近隣エリアからの日帰り旅客が訪マカオ旅客数全体のおよそ半分を占める。マカオを訪れる旅客数は過去最高となる3150万人(のべ、以下同)を記録した。今年1〜8月の累計入境旅客数は前年同期比3.2%減の2043万8474人。このうち、中国本土旅客は4.1%減の1363万6972人で、全体に占める割合は66.7%。

長期連休となる今年の国慶節は遠距離デスティネーションにあたる日本にとって有利とみられ、中国本土旅客による「爆買い」フィーバーが各地で繰り広げられることも予想される。

マカオを代表する観光名所の1つ、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)—本紙撮影

マカオを代表する観光名所の1つ、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…
  2.  マカオ政府地球物理気象局(SMG)は5月3日、今年(2024年)4月の天気レビューを発表。 …
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は5月3日にマカオで会見を開き、今年(2024年…
  4.  マカオ政府財政局(DSF)が5月2日に公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月前半の住宅…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun