マカオ、今年6〜8月期の総体失業率1.9%に=カジノ低迷長期化、じわり悪化進む

マカオ政府統計調査局が9月25日に発表した雇用統計によると、今年(2015年)6〜8月期の総体失業率は1.9%となり、前回調査(5〜6月期)から0.1ポイントの悪化となった。不完全雇用率は前回同様の0.4%。

マカオの失業率は今年2〜4月期まで史上最良水準の1.7%を16期連続で維持した後、3〜5月期から5〜7月期まで3期連続で1.8%が続いていた。

今年6〜8月期の労働人口は40.27万人、労働参加率は73.3%。このうち、就業人口は39.51万人で前回調査時から2800人減少。業種別の就業者数では、建設業及びリテール業従事者が減少、ホテル及び飲食業従事者の増加した。

失業人口は前回調査から100人の減少となる7500人。このうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は3.3ポイント上昇の17.4%。

前年同時期との比較では、労働参加率が0.6%の下落、総体失業率が0.2ポイント、不完全雇用率は0.1ポイントのそれぞれ上昇となっている。

目下、マカオ経済の屋台骨ともいえるカジノ売上が昨年6月から今年8月まで15ヶ月連続前年割れとなる中だが、カジノ運営各社は今後の大型IR(統合型リゾート)開幕ラッシュを控え、雇用に対して積極的な姿勢を堅持しており、失業率の数字に目立ったマイナス影響は見受けられない。

今回、失業率が上昇した要因として、高校、大学の卒業生が労働市場に流入した時期と重なったことが挙げられる。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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