マカオのカジノが従業員に現金380万円携行指示=払い出し即対応措置も襲撃リスク憂慮

マカオの大手カジノ運営企業サンズチャイナ社がスロットマシン部門の従業員に対し、来月(11月)1日から勤務中に現金25万香港ドル(日本円換算:約380万円)を携行するよう指示を出したという。会社側は、客がカジノゲームで勝った際、すぐに払い出しを行うためと説明しているのこと。

マカオの政府系放送局TDMが10月23日午前のラジオニュースで報じたもので、サンズチャイナのスロット部門の従業員およそ10人とカジノ従業員らで構成される互助組織のメンバーらが同日、マカオ政府労工局を訪れた際に明らかにしたという。

従業員らによると、サンズチャイナ社が運営するヴェネチアンマカオのカジノ内において、過去に警備員が窃盗犯に襲われたことやカジノテーブルの現金が強奪されるなどの事件が発生していることから、多額の現金を携行しながら仕事をすることを憂慮せざるを得ないとし、労工局に対してカジノ運営会社がこの措置を撤回するよう仲介を要請したという。

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

カジノフロアの監視システムのイメージ(資料)=マカオ理工学院ゲーミングティーチング&リサーチセンターの模擬カジノ施設にて—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ金融管理局が5月10日に公表した今年(2024年)3月の住宅及び商業物件向けローン関連統計…
  2.  マカオでは、アフターコロナで市民生活の正常化とインバウンド旅客数の急回復が続く中、タクシーに対す…
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2024年)1〜4月累計の歳…
  5.  マカオ治安警察局は5月9日、マカオ半島北部の新橋エリアにある宝飾品店から4000パタカ(日本円換…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun