マカオにおける人民元決済額、前年実績上回る=1〜10月累計27%増の約25兆円

中国・マカオ特別行政区における今年(2015年)1〜10月の人民元決済額が前年同期比27%増の1.3兆元(日本円換算:約25.1兆円)に達し、前年実績を上回ったという。

マカオ唯一の人民元決済機関となる中国銀行マカオ支店のワン・ジュン(王軍)副支店長が11月13日に広東省珠海市横琴新区で開催されたマカオ地区人民元業務発展セミナーに登壇した際に明らかにしたもの。マカオの日刊紙澳門日報が11月14日付紙面で報じた。

中国銀行マカオ支店は今年8月、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行からポルトガル語圏の顧客を対象とした人民元決済サービスの提供について認可を受けたばかり。以後、10月末までにポルトガル語圏諸国の30の銀行とエージェント契約を締結したという。今年1〜10月のポルトガル語圏諸国の銀行との間の人民元決済額は前年同期比2ケタ増となる62.85億元(約1214億円)で、今後さらに拡大が見込まれるとのこと。

マカオはかつてのポルトガル植民地で、現在もポルトガル語が公用語の1つとなっている。近年、中国はポルトガル語圏諸国との関係重視の姿勢を鮮明にしており、マカオのプラットフォームとしての役割に期待が寄せられている。

なお、中国人民銀行の統計資料では、オフショア市場における人民元の取扱高において、マカオは世界8位(2014年)となっている。

中国銀行マカオ支店(資料)—本紙撮影

中国銀行マカオ支店(資料)—本紙撮影

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