日本からの観光客誘致狙う=マカオ政府旅遊局が「さっぽろ雪まつり」出展へ

マカオ政府旅遊局(観光局)のマリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデス局長は12月5日、来年(2016年)2月5日から北海道・札幌市で開催される第67回さっぽろ雪まつりにマカオをテーマにした像を出展することが決定したことを明らかにした。

フェルナンデス局長は、日本からの観光客誘致を積極的に行うとしており、日本全国から観光客が集まる大型イベントへの参加を通じてマカオの見どころをPRする機会にしたい考えとのこと。

マカオはアジア有数の観光都市として知られ、昨年(2014年)の訪マカオ旅客数は3152万と過去最高を記録した。マカオがポルトガルから中国へ返還された1999年は743万人だったことから、実に15年間で4倍以上だ。

その背景として、2002年のカジノ経営ライセンスの対外開放による大型IRの開幕ラッシュや2005年のマカオ歴史市街地区のユネスコ世界文化遺産への登録といった観光要素の充実もあるが、もっともインパクトが大きかったといえるのが、2003年の中国本土からマカオへの個人旅行解禁だ。1999年に中国本土からの旅客数は163万人、全体に占める割合は2割程度だったが、昨年は全体の7割となる2125万人に達している。

しかしながら、今年1〜10月までの累計訪マカオ旅客数は前年同期比2.6%減で、母数の大きい中国本土旅客が3.5%減となったことが響いている。

マカオを訪れる日本旅客は2012年秋の日中関係の複雑化や円安の進行などを受け、近年は減少が続いている。昨年マカオを訪れた日本人旅客数は30万人で、今年1〜10月の累計では8.8%減。

マカオと日本を結ぶ唯一の直行便を運航しているマカオ航空が今年3月に大阪(関西)線、11月に東京(成田)線をそれぞれ週4便からデイリー化と機材の大型化も実施している。

さっぽろ雪まつり(大通会場)のイメージ(写真:札幌市観光写真ライブラリーより)

さっぽろ雪まつり(大通会場)のイメージ(写真:札幌市観光写真ライブラリーより)


マカオを代表する観光名所の1つ、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)—本紙撮影

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