マカオ、VIPカジノ仲介業者の債権回収率大幅低下=20〜30%程度に

昨今、マカオのジャンケットオペレーターと呼ばれるVIPカジノ仲介業者の間で、債権回収率の大幅な低下が見受けられるという。ジャンケットオペレーターがマカオのVIPルームを訪れるハイローラー(大口ギャンブラー)に対して提供するサービスの中には、移動や宿泊、食事の手配のほか、元手の融資も含まれるとされる。

マカオの月刊英字経済誌マカオビジネスが12月4日付電子版でブルームバーグの報道を引用して伝えた内容によると、ジャンケットオペレーターらが加盟する業界団体、マカオゲーミング&エンターテイメントプロモーターズアソシエーションのクォック・チーチュン会長は、ジャンケットオペレーターによるギャンブラーへの融資について、2013年の回収率はおよそ70%に達していたが、昨今では20〜30%にまで低下しているとコメントしたという。

マカオのカジノ売上は昨年(2014年)6月から今年11月まで18ヶ月連続前年割れ、今年1〜11月の累計でも35.3%減となっている。特に、VIPカジノ部門の売上が大幅な落ち込みを記録しているが、クオック会長は中国本土における反汚職キャンペーンの拡大がスランプの要因であるとの見方を示した。

地元紙では、今年に入って以降、資金余力に乏しい中小ジャンケットオペレーターの閉鎖や合併が相次ぎ、大手による寡占が拡大傾向にあるとも報じられている。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ金融管理局が6月16日に公表した今年(2025年)4月の住宅及び商業物件向けローン関連統計…
  2.  マカオ政府環境保護局は6月16日、来年(2026年)1月1日から電池、化粧品、体温計、写真フィル…
  3.  国際自動車連盟(FIA)が2025年特別総会・会議を6月10日から12日にかけてマカオ・コタイ地…
  4.  このほどマカオで複数の統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナ社は、コタイ地区にある同社傘…
  5.  マカオでは、2010年から政府が「Wi-Fi GO」のブランド名で旅客及び市民に向けた公共エリア…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  4月30日、マカオ立法会と政府との間で2025年施政方針の運輸・工務領域における政策討論が行われ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年6月号
(vol.144)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun