マカオ国際空港、カジノ低迷も堅調に推移=年間旅客輸送量5%増の570万人に達する見込み

マカオでは今年1〜11月のカジノ売上が前年同期比35.3%減、1〜10月の訪マカオ旅客数が2.6%減となるなど、観光マーケットの苦戦が続いている。一方、マカオの主要な空の玄関口にあたるマカオ国際空港の旅客輸送量、発着回数はいずれも前年を上回るペースで推移しているという。

マカオ国際空港運営会社が12月8日に公表した実績データによると、今年1〜11月累計の旅客輸送量は530万人(のべ、以下同)、航空機発着回数は5万回で、それぞれ前年同期比5.5%、6.5%の増となった。11月の単月では旅客輸送量が6.5%増の48万人、航空機発着回数が前年並みの4600回。同社では、通年の見通しについて、旅客輸送量が5%、航空機発着回数が6%のそれぞれ増となり、いずれも昨年記録した過去最高を上回るとした。

観光マーケットの苦戦が続く中で、マカオ国際空港が堅調を維持する理由については、新規乗り入れ航空会社の誘致を積極的に進めや、既存航空会社による新路線開設が相次いていることなどが挙げられる。

1995年に開港したマカオ国際空港はジャンボジェットの離発着が可能な3420メートルの滑走路を持ち、24時間運用を行っている。マカオ周辺の珠江デルタ地区には香港、深セン、珠海、広州に空港があり、世界有数の空港激戦区といわれる。今年のマカオ国際空港の旅客輸送量は570万人に達すると予想され、隣接する香港国際空港との比較でおよそ10分の1、日本国内9位(2013年実績)の鹿児島空港とほぼ同じ規模に相当する。

マカオ国際空港の出発フロア(写真:CAM)

マカオ国際空港の出発フロア(写真:CAM)

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