マカオ政府、新車登録税増税案を立法会へ提出=17日に採決

2002年のカジノ経営ライセンスの対外開放を契機に急速な経済発展を遂げたマカオ。山手線の内側の半分に相当する面積30平方キロという小さな街、マカオの登録車両数は昨年(2014年)末時点で24万107台(バイク52%、乗用車41%)に達しており、10年前の1.7倍に相当する。

近年の車両の急増を受け、慢性的な交通渋滞や排ガスによる大気汚染といった問題が顕在化している。昨今、マカオ政府は車検期間の短縮、公共駐車場料金の値上げといった車両数の抑制を狙った施策を相次いで打ち出している。

マカオ政府は12月15日、マカオ立法会に対して新車登録税の増税を盛り込んだ自動車税規則の改正案を提出した。新車登録時にかかる累進税率について、自動車を現行の30〜70%から40〜90%に、バイクを10〜40%から24〜50%にするというもの。例えば、課税標準基準額22万パタカ(日本円換算:約335万円)の自動車の場合、増税後の新車登録税は10.8万パタカ(約165万円)となり、現行の8.3万パタカ(約126万円)から2.5万パタカ(約38万円)の負担増となる。

改正案は12月17日の審議、採決が予定されており、可決された場合、早ければ19日にも施行される見通し。

マカオでは、昨年6月以降ののカジノ産業の低迷に伴う景気後退や維持費の値上がりなどを受け、今年の新車(自動車)販売台数は前年のおよそ2割減で推移しているとされる。今年1〜10月の新規登録車両数は前年比4%増にとどまっている。

旧市街エリアの南北を結ぶ幹線道路のひとつ、荷蘭園大馬路(資料)—本紙撮影

旧市街エリアの南北を結ぶ幹線道路のひとつ、荷蘭園大馬路(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局は2月17日、昨年通期(2024年1〜12月)及び昨年第4四半期(10…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は2月17日、昨年通期(2024年1〜12月)及び第4四半期(10〜1…
  3.  香港では、「スペースオイル(太空油)」と呼ばれる危険ドラッグが一部の若者の間で乱用されている問題…
  4.  マカオ治安警察局はこのほど、(2025年)2月17日から新たにブラジルとドイツのパスポート保有者…
  5.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は2月14日、昨年通期(2024年1〜12月)及び昨年第4…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年2月号
(vol.140)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun