香港空港とマカオ結ぶフェリーが不便に=所要時間増と減便で、滑走路工事の影響

日本からマカオを訪れる際、マカオ国際空港ではなく、日本との間に多数の直行便が就航している香港国際空港を利用する人も多い。香港国際空港内にはスカイピアと呼ばれるフェリーターミナルが併設されており、香港市外を経由することなく、直接マカオの外港フェリーターミナルまたはタイパフェリーターミナルへアクセスすることができる。

香港国際空港とマカオの間では、ターボジェットとコタイウォータージェットの2社が高速フェリーを運航しており、いずれも所要時間は約50分となっている。

12月15日、2社が相次ぎプレスリリースを発表し、12月28日付で運航スケジュールの変更を実施することを明らかにした。特に注目すべきは、両社ともに所要時間が従来よりも20分長くなり、70分となったところだ。また、ターボジェットについては、空港からマカオへ向かう便を1日6便から4便へ、マカオから空港へ向かう便を7便から6便へと減便される。

利便性低下につながるスケジュール変更を実施する理由については、香港国際空港の沖合展開(第3滑走路建設工事)に伴い、空港公団にあたる香港機場管理局から船会社に対して航路変更と航行スピード減速を求める指示があったためという。なお、香港の市街地(上環及び尖沙咀)とマカオを結ぶルートには影響しない。

現在、香港国際空港のあるランタオ島とマカオ及び広東省珠海市の間を結ぶ港珠澳大橋の建設工事が進められており、2017年末にも完成する予定。この橋の開通後、香港国際空港とマカオの間の所要時間は車でおよそ30分程度となる見込み。

香港国際空港併設のフェリーターミナル、スカイピアに停泊中のコタイウォータージェット(資料)—本紙撮影

香港国際空港併設のフェリーターミナル、スカイピアに停泊中のコタイウォータージェット(資料)—本紙撮影


香港国際空港併設のフェリーターミナル、スカイピア出発ホール(資料)—本紙撮影

香港国際空港併設のフェリーターミナル、スカイピア出発ホール(資料)—本紙撮影

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