マカオの人民元決済額、前年比2割増=15年累計、オフショア市場で9位の28兆円規模

マカオ特別行政区における昨年(2015年)累計の人民元決済額が前年同期比22.8%増の1.57兆元(日本円換算:約28兆円)に達し、オフショア市場で9位だったという。

中国中央政府のマカオ出先機関、中央人民政府駐マカオ特別行政区連絡オフィス(中連弁)のヤオ・ジン(姚堅)副主任が1月20日にマカオで開催されたポルトガル語圏諸国市場における人民元業務紹介セミナーに登壇した際に明らかにしたもの。マカオの政府系放送局TDMが同日夕方のラジオニュースで報じた。

マカオはかつてのポルトガル植民地で、現在もポルトガル語が公用語の1つとなっている。近年、中国はポルトガル語圏諸国との関係重視の姿勢を鮮明にしており、マカオのプラットフォームとしての役割に期待が寄せられている。ヤオ氏は昨年のマカオにおけるポルトガル語圏諸国銀行との決済額は前年比15%増の76億元(約1353億円)となり、今後も拡大の余地があるとの見方を示した。

マカオ唯一の人民元決済機関となる中国銀行マカオ支店が中国の中央銀行にあたる中国人民銀行からポルトガル語圏の顧客を対象とした人民元決済サービスの提供について認可を受けたのは昨年8月のこと。

中国銀行マカオ支店(資料)—本紙撮影

中国銀行マカオ支店(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ司法警察局は5月2日、マカオのカジノで偽造ゲーミングチップを行使したクロスボーダー犯罪グル…
  3.  マカオ司法警察局は5月2日、コタイ地区の2つのカジノ施設にあるゲーミングテーブルで他人の賭けたチ…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は5月2日、各イミグレーション施設で手荷物検査の強化を図り、違法な運搬活動…
  5.  アジア有数の観光デスティネーションのマカオでは、年間最大の書き入れ時のひとつとなる五・一(労働節…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun