サンズチャイナがベースアップ発表=市場低迷の中、マカオのカジノ6陣営で今年初

マカオでは、月次カジノ売上が今年(2016年)1月まで20ヶ月連続で前年割れとなるなど、市場低迷が長期化している。

マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営の一角で、ヴェネチアンマカオなどの大型IR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナは2月4日、賞与の支給とベースアップを行うことを同時発表した。今年の新春シーズンの賞与支給発表については6陣営で最も遅いタイミングだったが、今年に入ってベースアップを表明したのは同社が初めてのケースとなる。昇給幅は2〜6%で、全従業員の96%が恩恵を受けるという。

同社のウィルフレッド・ウォン社長は、会社にとって最も貴重な資産は人材であるとし、その貢献に対するお礼と激励の意味を込めて賞与とベースアップを決定したとコメント。また、同社及びラスベガスサンズグループのシェルドン・アデルソン会長は、従業員の傑出した努力に謝意を表するとともに、一堂でお客様に対して忘れ難い体験を提供することが、より素晴らしい2016年度の業績につながるだろう、とのメッセージを送った。

サンズチャイナはマカオの民間企業として最大となるおよそ2万6000人の従業員を抱える。

サンズチャイナの旗艦カジノIR「ヴェネチアンマカオ」(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

サンズチャイナの旗艦カジノIR「ヴェネチアンマカオ」(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

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