露・印市場開拓へ―新任旅遊局長

20日、マカオ政府旅遊局の新任局長に文綺華氏が就任。インタビューに応じた同氏は、来年2013年の対外プロモーションにおいて、既存マーケットに加え、ロシアなどの潜在力のある新規マーケット開拓への意欲を示した。

また、文局長は今年の通年入境旅客数について、外部経済環境が不明確だったことから、昨年並みになるだろうとの認識を示した。今後、京広高鉄(北京・広州間新幹線)や広珠都市間鉄道(広州・珠海間鉄道)の開通がマカオを訪れる旅客数の増加に寄与するだろうとし、各方面と協力してスムーズな出入境の実現や旅客サービスレベルの向上を図るとした。地元有力紙「澳門日報」など、複数メディアが報じた。

今年、来年は中国・ロシア両国の「旅行年」で、すでに相互ビザ免除を実施中。来年はロシアにおける中国旅行年となり、中国国家旅遊局がロシアで大型キャンペーンを行う予定。これを好機と見て、来年、マカオはロシアへ新代表初を設立する。すでに香港や海南島ではロシアからの観光客誘致に成功しており、昨年香港を訪れたロシアからの旅客は十数万人にも達するという。今後香港、広東省と連携し、一度の旅行で複数都市を訪れる「マルチ・デスティネーション・プロモーション」を強化する方針という。

インドも潜在力を持つ市場で、2005年に現地事務所を開設してマーケティング、プロモーションを行ってきた。昨年マカオを訪れたインドからの旅客数は18万人にも及ぶ。対ロシア同様、マルチ・デスティネーション・プロモーションなどを提案していく。

旅遊局では、ロシア、インドのほか、中東市場の発展にも関心を寄せているという。

今年8月、インド・ニューデリーで香港、広東省と合同開催した「マルチ・デスティネーション・プロモーション」 (c) MGTO 旅遊局

今年8月、インド・ニューデリーで香港、広東省と合同開催した「マルチ・デスティネーション・プロモーション」 (c) MGTO 旅遊局

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