マカオ居民の人民元建て預金の減少目立つ=16年2月貨幣・金融統計

マカオ政府金融管理局は4月5日、今年(2016年)2月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
流通貨幣が1.0%、通知預金が3.3%のそれぞれ下落となり、M1は前月から2.9%減少。同時に、準通貨負債は0.6%下落、通貨供給量M2は0.9%減の4696億パタカ(日本円換算:約6兆6783億円)となった。前年同月と比較してM1が3.0%上昇、M2が2.5%下落。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は30.7%で前月から0.1ポイント、前年同月から3.2ポイントのそれぞれ増、香港ドルの比重は51.4%で、前月から0.2ポイント、前年同月から1.1ポイントのそれぞれ増、人民元の比重は5.8%で、前月から0.6ポイント、前年同月から6.1ポイントのそれぞれ下落、米ドルの比重は9.8%で、前月から0.4ポイント、前年同月から1.7ポイントのそれぞれ増。

【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から0.9%減の4566億パタカ(約6兆4934億円)。通貨別ではマカオパタカが0.6%、香港ドルが0.6%、人民元が9.9%、その他外貨が2.8%のそれぞれ減少だった一方、米ドルは2.6%の増に。非マカオ居民による預金は前月から2.2%上昇の2024億パタカ(約2兆7987億円)。公共部門の銀行システムへの預金は5.1%上昇の1365億パタカ(約1兆8875億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比1.0%増の8856億パタカ(約12兆2456億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.6%、44.5%、7.5%、24.3%。

【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.4%上昇の3908億パタカ(約5兆4038億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ28.1%、66.1%、0.5%、4.4%で、金額ベースでは1100億パタカ(約1兆5210億円)、2583億パタカ(約3兆5717億円)、21億パタカ(約290億円)、170億パタカ(約2351億円)。対外部門への融資は前月比0.1%減の3642億パタカ(約5兆361億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.7%、26.3%、18.5%、47.6%で、金額ベースでは62億パタカ(約857億円)、958億パタカ(1兆3247億円)、672億パタカ(約9292億円)、1734億パタカ(約2兆3998億円)。

【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は2月末時点で前月末と同水準の65.9%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.7ポイント下落の85.3%。

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

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