マカオ政府、ドッグレース運営会社との独占経営権契約を延長…退去要求期限前日の2018年7月20日まで

豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノ施設ばかりが目立つが、実はマカオには競馬、グレイハウンド犬を使ったドッグレース、サッカー及びバスケットボールを対象としたスポーツくじ、ロトといった各種合法ギャンブルも存在する。

現在、アジア太平洋地域で合法ギャンブルとしてのドッグレースが存続するのはマカオのみとなっており、マカオ政府と独占経営権契約を結ぶマカオ逸園カニドローム社が運営している。

マカオ政府とマカオ逸園カニドローム社との間の契約が今月(2016年12月)末で満期を迎えるが、マカオの政府系放送局TDMが12月19日朝のラジオニュースで報じた内容によれば、このほど、政府が契約期間を2018年7月20日まで延長したという。

なお、マカオ政府のギャンブル監理部門にあたるDICJは今年7月21日にマカオ逸園カニドローム社へ同日から2年以内にドッグレース場を現在の場所(マカオ半島北部・ファイチーケイ地区の白朗古将軍大馬路)から退去するよう要求を出しており、今回の更新契約の満期日は、退去要求期限の前日にあたる。

かつてマカオのギャンブルの花形として栄えたドッグレースだが、近年はファンの高齢化、売上の減少、施設の老朽化が進み、さらには動物愛護団体から虐待だとする指摘を受けるなど、存続の是非が活発に議論されるようになった。マカオにおけるカジノ以外のギャンブルについては、スポーツくじを除いて苦戦が伝えられている。昨年のドッグレースの売上は1.45億パタカ(日本円換算:約21.3億円)で、カジノの2308.4億パタカ(約3.4兆円)に遠く及ばない規模となっている。

マカオ半島北部にあるドッグレース場の入場ゲート(資料)-本紙撮影

マカオ半島北部にあるドッグレース場の入場ゲート(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun