マカオ、世界遺産・媽閣廟正殿の修復、旧正月に間に合わず=約1年前に火災で損傷

大航海時代以来、東洋と西洋を結ぶ貿易港として栄えたマカオ。東西文化が見事に融合したエキゾチックな町並みが残るマカオ半島中心部の旧市街(歴史市街地区)にはユネスコ世界文化遺産リストに登録された建築物と広場が30ヵ所も存在する。

このうちのひとつ、マカオ半島南西部に位置する媽閣廟の正殿にあたる正覚禅林で昨年(2016)2月10日未明に照明器具のショートが原因とみられる火災が発生。堂内の広い範囲が燃え、激しく損傷した。

媽閣廟は4つの堂で構成され、火災のあった正覚禅林については現在まで一般公開の中止が続いており、修復作業が進められている。

マカオ政府文化局は1月23日、まもなく到来する旧正月シーズンには多くの参拝客が訪れることから、安全面を考慮して正覚禅林の修復作業を休止すると発表。なお、正覚禅林以外の堂については見学及び参拝が可能とのことだが、境内への入場規制を実施する予定もあるという。

媽閣廟正覚禅林には漁業や航海の女神として信仰集める媽祖(天后)のほか、地蔵菩薩、韋駄天が祀られている。

火災の影響で激しい損傷を受けた媽閣廟を視察するマカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム長官ら関係者一行=2016年2月10日(写真:ICM)

火災の影響で激しい損傷を受けた媽閣廟を視察するマカオ政府社会文化庁のアレクシス・タム長官ら関係者一行=2016年2月10日(写真:ICM)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は7月25日、今年第2四半期…
  2.  マカオ・コタイ地区にある東亜運動会体育館(通称:マカオドーム)で7月26日午後、マカオ警察総局と…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月26日、今年第2四半期(2024年4〜6月期)の雇用…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun