マカオの世界遺産「ギア灯台」と「港務局ビル」期間限定で内部一般公開…7月

大航海時代以来、東洋と西洋を結ぶ貿易港として栄えたマカオ。東西文化がミックスしたエキゾチックな町並みが残るマカオ半島の歴史市街地区には、ユネスコ世界文化遺産リストに登録されている建物と広場が30ヵ所存在する。

マカオの世界遺産建築物の一部は、通常外観しか見学することができないが、年に数日の特別日に内部一般公開イベントを開催することもある。

マカオ政府海事・水務局(DSAMA)は6月18日、同局の設立記念日にあたる7月18日の前後にかけて、ギア灯台と港務局ビルの内部一般公開を行うと発表した。具体的なスケジュールは、下記の通り。いずれも事前申し込みなどは不要で、見学無料とのこと。

マカオの世界遺産「ギア灯台」-本紙撮影

マカオの世界遺産「ギア灯台」-本紙撮影

【ギア灯台内部一般公開スケジュール(2017年)】
■日程:7月1日(土)、2日(日)、8日(土)、9日(日)、15日(土)、16日(日)、22日(土)、23日(日)、29日(土)、30日(日)
■時間:10:00〜17:30

【港務局ビル内部一般公開スケジュール(2017年)】
■日程:7月15日(土)、16日(日)
■時間:10:00〜17:30

マカオの世界遺産「港務局ビル」(写真:DSAMA)

マカオの世界遺産「港務局ビル」(写真:DSAMA)

ギア灯台はマカオ半島で最も標高の高い位置にあるギアの丘の要塞を構成する施設として1864年に建てられ、翌年9月24日に点灯した。中国沿岸部最古の近代灯台といわれる。高さ約15メートルの白亜の灯台は、マカオの紙幣デザインにも採用されるなど、港町マカオを象徴する存在として市民や観光客から愛されている。設計はマカオ生まれのポルトガル人、カルロス・ヴィセンテ。

港務局ビルは当時ポルトガル領だったインドのゴアなどからマカオへ派遣された警察部隊の宿舎として1874年に建てられたもので、現在はマカオ政府海事水務局の本部として利用されている。設計はイタリア人のカッスートで、マカオでは珍しいムガル帝国の建築要素を取り入れた新古典様式の建築物として独特の存在感を示している。

ギア灯台と港務局ビルのほかにも、DSAMA管轄下で通常は非公開のマカオ半島北部の青洲にある政府ドック(船渠)を7月16日(日)10:00〜17:00に一般公開するほか、海事博物館についても7月15日(土)、16日(日)は入館料が無料となる。

政府ドックで展示を予定している救助船「南灣號」(写真:DSAMA)

政府ドックで展示を予定している救助船「南灣號」(写真:DSAMA)

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