マカオ警察が無認可宿泊施設摘発…経営者とみられる密航者ら逮捕

マカオ治安警察局は7月15日、市民から麻薬吸引や不法滞在する者がいる疑いがあるとの通報を受け、マカオ半島新口岸地区サンタレム街にあるマンションの一室に対する立入検査を実施した。

この際、部屋の中で男子1人、女子2人の計3人を発見。警察の調べで、男が経営者とみられ、密航者だったほか、女子2名についても、それぞれオーバーステイと密航者だったことが判明した。

警察の調べに対し、男は女友達と共に月額1万5500香港ドル(日本円換算:約22万2400円)で部屋を借り、1泊あたり250〜300香港ドル(約3600〜4300円)で客に貸していたという。なお、共同経営者の女は立入検査時に現場にいなかっため、警察が行方を追っているとのこと。

現場周辺は大型カジノ施設が建ち並ぶ繁華街。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

無認可宿泊施設に対する摘発の様子(写真:マカオ治安警察局)

無認可宿泊施設に対する摘発の様子(写真:マカオ治安警察局)

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