マカオ税関、コロアン島で蛇頭2人と密航者4人を検挙

マカオ税関(澳門海關)は7月23日午前4時頃、中国本土の沿岸警備当局から一艘の疑わしいモーターボートがマカオ・コロアン島のチョクワンビーチ方面に向かっているとの通報を受け、現場周辺の海域と陸地に緊急配備を敷いて対応にあたった。

まず、税関の高速艇が現場海域で当該モーターボートを発見し、乗っていた2人を逮捕。その後、陸地の捜索隊がビーチ近くで4人の疑わしい男女を発見し、身柄を拘束したとのこと。

また、船内から刃渡り17センチの果物ナイフと20センチのカミソリが見つかった。税関の調べに対し、モーターボートに乗っていた2人はボートを操縦して密航者の往来を手助けしたことを認め、ナイフとカミソリについては護身用に所持していたと供述しているという。

税関では、蛇頭の2人を密航ほう助及び武器武器所持の罪で送検するとともに、密航者4人については治安警察局に身柄を引き渡す方針。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

マカオ税関が身柄を拘束した蛇頭2人と密航者4人(写真:澳門海關)

マカオ税関が身柄を拘束した蛇頭2人と密航者4人(写真:澳門海關)


マカオ税関が押収した蛇頭2人と密航者4人が乗っていたとみられるモーターボート(写真:海關)

マカオ税関が押収した蛇頭2人と密航者4人が乗っていたとみられるモーターボート(写真:海關)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun