イエロータクシーの営業免許1年延長

マカオで黄色い車体の無線タクシーを運営する宏益電召有限公司(以下、宏益)が持つ100台にタクシーに対する営業ライセンスが2月6日に失効した。しかし、マカオ政府交通事務局は同日、1年間の営業ライセンス暫定延長を決定した。

宏益の運営する黄色い車体から「黄的(黄色いタクシー)」と呼ばれ、現在100台が営業している。社名に「電召」とあるように、もともと無線呼出し専用タクシーとして出発したが、タクシー需要の高まりを受け、いわゆる流しによる営業も認められている。

宏益は2013年2月6日まで有効な営業ライセンスを持ち、期間満了半年前から政府側と延長を協議してきた。しかし、政府サイドが宏益に期待する障がい者向けサービスや旧市街地に特設乗り場を設置するなどの求めに対し意見の食い違いが発生。宏益側が法廷で争う姿勢を見せたが、裁判所が訴えを棄却する決定をしていた。

今回、政府交通事務局が暫定ライセンス延長を決定した背景には、昨今のタクシー台数不足の中、100台のライセンス消滅による市民、観光客への影響を考慮したものという。暫定延長の条件としてサービス向上を求めており、改善が見られない場合は再度のライセンス延長はないとしているものの、再延長にも含みを持たせたかたち。

現在、マカオでは宏益の運営する黄色いタクシー100台のほか、黒とツートンカラーのタクシー(いわゆる個人タクシー)が880台あり、合計980台のタクシーが営業している。

なお、当局ではタクシー台数の増、新規参入などについても引き続き検討を行っていくという。

宏益電召有限公司が運営する黄色い車体の無線タクシー(資料)―本紙撮影

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